新型コロナウイルス感染「入院不要の」判断も翌日自宅で死亡
新型コロナウイルス感染症感染拡大にともなう緊急事態宣言が1都3県に出されてから21日で二週間を迎える。感染者の増加で保健所の調整業務が追い付かず、病院に入院できないまま自宅で死亡するケースが相次いでいる。
症状が軽微な人でも症状が急に悪化する可能性があり、専門家は「体調に異変があれば早急にかかりつけ医に連絡するように」と呼びかけている。
保健所は入院させようと調整したがかなわなかった、最大限の対応はしたが駄目だったと言っている。千葉県は20日夕方、保健所を所轄する保険医療担当部長らが記者会見を開き、自宅療養中の感染者が死亡したことを発表した。
県によると死亡した感染者は60歳未満の成人、今月中頃38度だいの発熱や咳などの症状が出て、陽性と判明した。循環器系の基礎疾患があったが保健所は当初、自宅での療養が可能と判断した。
しかし、療養開始から8日後に咳などの症状が悪化、保健所が入院先の病院を探したが受け入れ先は見つからず、その日のうちに死亡してしまった。
広島市では昨年12月、持病のある60代男性が自宅療養中に亡くなった。広島県などによると同月13日の陽性が確認されたが14日に診察を行った病院は自力で歩行していることなどから直ちに入院の必要はないと判断し、男性はいったん帰宅して入院準備を進めていた所、15日に自宅で死亡が確認された。
県の担当者は、自宅にいる患者の容態の急変をどう察知するかが重要としている。保健所が連日、健康観察していても救えなかったケースも存在する。
群馬県では昨年12月25日に死亡した高齢者は軽い呼吸器障害や基礎疾患があったが医師の判断で自宅療養となった。保健所が一日一回以上にわたり健康観察つづけ同24日に容体の確認をしたばかりであった。
逼迫する医療機関の中で保健所との連携、コロナウイルス患者の病床の確保が需要になっている。